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書評「実用ロボット開発のためのROSプログラミング」

出版社を介して著者の方々から、「 実用ロボット開発のためのROSプログラミング 」の本を献本いただきました。 こういったことは初めてで、大変嬉しいです。今回は読ませていただいた感想を述べたいと思います。

感想

実用と冠するだけあり、実践的な内容に重きを置いており、これまで海外のものを含めても他のROS本では紹介されてこなかったような

  • ros_control
  • hardware_interface
  • pluginlib

などの詳細がが語られています。どれも自作ロボットをROS対応させる上では非常に重要なパッケージです。 特に ros_control, hardware_interface、そしてGazebo対応のURDFの書き方などの情報はWebに散らばっている情報を集めて理解するだけでも大変な苦労が必要です。 本書では、1章丸々を使って実物の移動ロボットを例にあげながら詳細にわたって一貫して説明されており、非常にわかりやすかったです。 僕自身も本書を読む前は完全には理解できておらず、大変に勉強になりました。自分でロボットを設計してROS対応させるときには必ず再読することになりそうです。

また、著者陣がロボカップつくばチャレンジに参加されている方が多くいる関係からか、ナビゲーションの内容はかなり充実していました。 navigationパッケージの話だけではなく、SLAMや経路計画のアルゴリズムの説明も端的に述べられており、ユーザとしてだけでなく開発者として使うための心がけを感じます。

実用的なロボット開発をする上で必要となってくるのがテストです。 本書では、rostestの枠組みを使ったユニットテストの作成、実行方法だけでなく、継続的インテグレーション(CI)環境の構築方法とその実行手順も説明されています。

最後にMATLABとの連携方法にも触れらています。特に制御屋さんに好まれそうな内容となっています。Simulinkを使ったフィードバック制御器を例に使っていました。

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