ROSCon JP 2018 を終えて
9月14日に日本で記念すべき初の国内ROSConイベントであるROSCon JP 2018が開催されました。 チケットは201枚すべて完売し、多くの方に参加いただいて、すごく盛り上がるイベントになったと思います。
当日の模様はぜひともハッシュタグ #ROSConJP2018 でご覧ください。 後日、各セッションの発表スライドやライブ配信されていたYouTubeの動画も確認、訂正の後、公開される予定です。お楽しみにお待ちください。
基調講演、セッション発表、ライトニングトーク、展示ブース、その全てが非常に高いクォリティで実現されました。 私は実行委員として、プログラム委員として、主催者側からこのイベント運営に当たりましたが、第1回である本イベントをここまで大成功できたことに奇跡に近い感動を覚えています。
オープニングトーク
オープニングトークではその気持ちを表現するために、スポンサー企業、実行委員、プログラム委員、事務局、ボランティアスタッフへの感謝の気持ちを伝えました。
実行委員の僕たちと事務局のエンターテイメントボウル小松さんは、ROSCon 2017が終わってROSCon JP 2018を開催することが決まったOpen Roboticsとのブランチミーティングがあった直後の10月ごろから毎月1回以上のミーティングを重ねてきました。
ジェフさんは全体計画に対するリーダーシップとOpen Robotics、基調講演者との密な連携を行なってくれました。 そして、江頭さんがいなければ、こんなかっこよくてクォリティの高いノベルティのTシャツとお猪口を完成させることはできなかったでしょう。 中川さんは、その類まれなロボット業界のネットワーク力を活かして、企業スポンサー契約をまとめあげてくれました。 小松さんは企業スポンサーとの密な連絡役、会議場などの契約、会議運営マニュアル作成など幅広くご協力いただいた影の功労者です。 僕はそんな最強で最高の皆さんを影から応援していたに過ぎません。本当に感謝しています。
基調講演
そして、Open Robotics CEOブライアン・ガーキーさんの基調講演は感動しました。 2年前のROSCon 2016のときに、ブライアンさんからメールで返信が来るだけで興奮していた、あの頃の僕には想像もつかないことです。 ROSCon JP 2018の前々日に一緒に夕ご飯を食べたり、二次会でお酒を酌み交わしたり、信じられないこと尽くめです。
ROS IndustrialコンソーシアムAPAC技術ディレクターのニコラス・イェオさんの基調講演にも感謝の言葉を綴らせてください。 ニコラスさんは非常にパワフルな方で、シンガポールでROS Industrialコンソーシアムを発足させ、ROSの発展に、政治面、経済面、社会面、技術面から寄与されている方です。講演内容も非常に濃い内容であり、特に教育に対する熱い思いが伝わりました。
セッション、LT
びっくりすることに全てのセッションの発表が面白かったです。つまらないと思った発表は一つもありません。トップカンファレンスでもつまらない発表はざらにありますが、ライトニングトークも事前にきちんと準備を行なってくれている方がほとんどで、3分ではもったいない内容ばかりでした。動画再生が上手くいかなかったことが一つの課題なので、次回開催時には改善したいです。 ロボット企業の採用告知を行う企業も多くあり、本イベントが皆さんの就職や転職の役にも立てたら幸いです。
懇親会
懇親会の挨拶もさせていただいたのですが、僕は午後中盤からもう頭が沸騰していて、しどろもどろであまりうまいこと伝わっていないかもしれません。 ROSConではノベルティグッズとして、例年”rostopic pub”ビールグラスというシャレの効いたグラスがお土産にもらえます。そこで、僕の提案でROSCon JP 2018では日本酒のお猪口を選んだのですが、これが非常に感慨深いな、と感じています。家でビールを飲むときはいつもこの”rostopic pub”グラスを使っているので、壇上でビール片手に乾杯していて感極まるものがありました。日本酒を飲むたびに思い出すことになりそうです。
ROSで伝説級に強い研究者、エンジニアの方々とたくさん交流することもできました。やはり強い人に会うとたぎりますね。研鑽積んでROSブログも更新を頑張らねば。 実行委員のメンバー、基調講演者2人、あともう2人の参加者を交えて二次会にも行きました。楽しい時間はあっという間です。
クロージング
実行委員のジェフさんがクロージングトークを行なってくれました。スポンサー展示企業や参加者から高評価を得られたため、ROSCon JP 2019もしくは2020開催に向けて、また今日から少しずつ前に進んでいけたらいいですね。
アンケート結果
ROSCon JP 2018終了後、オンラインアンケートへのご協力をお願いしたところ、ちょうど半数の100名の方々に記入していただくことができました。どれもポジティブな意見が多く、自由記述欄に長文をコメントしていただいた方もいて、読んでいて心温まりました。本当にここまで良くたどり着けたと思います。 アンケートの集計結果に関しては、どこかで後日公開されると思います。
最後に
ROSCon JP 2018は参加料が高く、周りからは怪しいイベントなのではないかと訝しむ声もありました。 ですが、参加された方はわかると思いますが、最上級のクォリティとオリジナリティを出そうと思うと、それ相応のお金が必要になります。 今回、Open Roboticsに対するROSCon正式フランチャイズ申請費用、基調講演の依頼料や同時通訳費、YouTubeライヴ配信費、ランチ・レセプション費用、事務局手数料など、数多くの支出がありました。これらがあるからこそ、皆さんに最大限楽しんでいただけたのだと思っています。 また、運営母体である一般社団法人ROSCon JPは非営利組織です。例え本イベントで利益が出たとしても、それが主催者側にキックバックされるようなことは決してありません。
もし費用が払えず、参加できなかった方も心配ありません。後日、動画配信や発表スライドの公開が予定されており、無償で十二分に情報のキャッチアップ可能です。 ただし、質疑応答やランチ、レセプションでの交流は当日参加者だけの特権です。こちらはお金には代えられない価値があると僕は信じています。
ROSコミュニティへの貢献がオープニングや基調講演、いろんなセッション発表で叫ばれていました。 ROSコミュニティ、とりわけROS日本コミュニティの発展は、皆さんの手にかかっております。どうぞ、これからもROS Japan UGをよろしくお願いします。
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